▼WinMX Frontcode Technologies社が開発し、2001年に登場したP2Pを用いた中央サーバー型ファイル共有ソフト。IMやチャット機能も搭載していて交換相手や不特定多数のMX利用者とコミュニケーションを取ることも可能。
日本ではMP3や動画・ソフトウェアなど様々なファイルが共有することが出来たのと、ネット初心者でも簡単に扱えることから、解説本が出版されたり多くの雑誌で紹介されるほど爆発的な普及をした。
特に2001年5月に公開されたVer2.6から2002年中頃までには接続人口が常に150万以上となり全盛期を迎え、WEB割れ時代では考えられないほどのファイルが数多く出回った。
公開前の海外映画から放送直後のアニメ・ドラマ、新作ソフトウェアや新曲も発売日の夜にはMX上で流通するほどだったが、あまりに有名になり過ぎたため大量のネット初心者が流入することにもなった。
MX導入直後から繋げられる公式サーバーの他にも、日本では子鯖と呼ばれる個人が用意したMX用サーバーも存在し、特殊なルールがある鯖、専門ジャンルのみを扱う鯖、一定数のファイルを共有していないと接続出来ない鯖、非公開の会員制鯖、登録制の鯖、と様々な種類の子鯖が乱立した。
同時にMX用のTOOLも多数作られ、その中でも日本語化するためのTOOLやUL0パッチは有名で導入する人も多く、特にUL0パッチは日本人利用者の間で分かれていたファイル共有派と交換派の交換派の人にとっては必須のTOOLであった。
日本では子鯖で活動している人や膨大なファイルを共有している人、発売されたばかりのソフトウェアを共有していた人の多くが交換派であったため、共有よりも交換が主流だった。
また各利用者が設けた下記のような個人ルールを作成する人も多く現れた。
例
「共有0は虫籠」
「IM必須」
「DOM禁止」
「新作は新作とのみ交換」
「回線速度の遅い方お断り」
など紹介できないほどのルールが存在し、中には共有ファイルの数よりもルールの方が多いような人まで現れた。ちなみに個人ルールを設ける利用者の殆どは交換派であった。
2002年に純国産ファイル共有ソフトWinnyが登場。
その間、WinMXでは何人かの利用者が検挙され多少の勢いは落ちたものの、Winnyに比べすでに流通しているファイルの数や種類、新作ソフトウェアの入手し易さ、信頼出来る相手だけとの交換、海外ファイルの集め易さという点でMXを利用する人も多数存在した。
2005年1月に行ったACCSの調査でも、ファイル共有ソフトを「現在利用している」人が最もよく利用するソフトとしてWinMXが54.8%、Winnyが33.2%という結果になり、映像・ソフトウェアなど種類別の利用調査でもWinnyと同等か少し多いくらいだった。
状況が変わったのは、2005年9月に米国最高裁判所で出された判決に基づく警告書が、WinMXを含む複数のP2P企業へ送られ、同日にホームページと全WinMXネットワークが閉鎖されたことで、これにより利用者の多くがWinnyなどへ移行していき衰退していくことになった。
現在では有志により非公式サーバーが立てられ運営されている。日本人利用者が立てた子鯖もまだ数多く稼動し活発なファイル交換が行われてはいるものの、利用者数は全盛時には遠く及ばないほど激減している。
[WinMX逮捕者]
何人もの検挙者が出たがその中でも有名なのは、やはり1番最初に検挙された学生の2人になる。
詳細
製品版のビジネスソフトを大量に不特定多数に配布したという容疑
約100タイトル、総額700万円相当を含む約2400のファイル
誰でもダウンロードが出来る状態だった
10日間つなげっぱなしだった
共有ファイルが100Gを超えていた
Microsoft社やAdobe社のソフトを共有していた
逮捕までの調査は京都府警犯罪対策室の要請を受けてACCSが行った。当初は2人以外にも100人を監視していたが、多くの利用者を監視するマンパワーがACCSにはなく、悪質と判断された上記の2人に絞られ逮捕となった。
(下記のサイトに逮捕された学生のインタビューが紹介されています)
「逮捕者インタビュー保存サイト」
逮捕報道が流れた直後はWinMXの利用を控える人も多かったが、詳細が分かるにつれて2ch等のネット掲示板では、「運が悪かった」・「10日間つなげっぱなしはない」・「アプリ共有は無謀」・「UL0にすれば大丈夫」・「子鯖に居れば安全」などの書込みがされるようになり、逮捕による利用抑制効果は少なかった。戻る